主人の実家の墓所には分家筋の人も大勢入っており、本家の嫁である義母は自分が入る前に中を整理しておきたいと言い出して親戚と揉めていました。私は、そんなことをしたら祟られるのではと不安になり、霊能者の六照先生にご相談することにしました。

「お墓はいじっていいこともあるし、ダメなこともあるし、本当に難しいですよ。納骨されている本家筋の中で、一番霊格の高い方をお呼びして聞いてみましょう」。先生はすぐに口寄せを始められ、ご先祖様の一人が降ろされました。

義母がお墓の中を整理しようとしていると言うと、「その必要はないぞ。今やこの墓は一族の墓になっておるから、手をつけてはいかん」と言われてしまいました。義母にはどうやって伝えたらよいのかと思いましたが、先生が「イタコの呪術を使って、夢枕にご先祖様が立つようにしましょう」と言ってくださったのでお任せすることにしました。

すると三日後に義母から電話があり、「お墓をいじるのはやめた」というではありませんか。三日三晩夢に同じ老人が出てきて「墓に手をつけるな」と言われたそうです。私もいずれこのお墓に入る予定なので、そのときはあのご先祖さまに会えるのかな、とちょっぴり楽しみです。

【長崎県長崎市　大宮隆美子さん（42歳）】