第1回 巫蠱(ふこ)の残骸 【後編】「あそこへはもう二度と戻りたくありません。あの女の顔を思い出すと、今でもぞっとします…」

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呪いにまつわる恐ろしい話

第1回 巫蠱(ふこ)の残骸 【後編】

あそこへはもう二度と戻りたくありません。あの女の顔を思い出すと、今でもぞっとします…

お祓いの失敗を重ねながら、ようやく真の実力者であるK氏を探し出した相談者。その霊視調査によって判明したのは、隣地に仕掛けられた強力な呪詛の存在だった!

一連の心霊現象の原因は巫蠱(ふこ)の術

あそこへはもう二度と戻りたくありません

真言宗系のお寺の長男として生まれ育ち、自らも僧侶の資格を有するKさんは、本格的な加持祈祷を修することができる他、霊視内容の正確さにも定評がある人で、これまで数多くの人々を霊障の苦難から救ってきた実績を有しています。ただし本業を別に持っているため、相談業務の方に割ける時間がとても少なく、紹介者のいない案件は一切受け付けていません。

この時にはたまたま共通の知人がいたため、三浦さんはその人につないでもらう形で相談することができたそうです。多忙の合間をぬって問題のアパートを訪れたKさんは、わずか2時間ほどの聴き取りと霊視で不可解な心霊現象が起きる原因を探り当てました。

以下、Kさん自身の言葉や表現を借りながらそれを羅列します。少しショッキングな内容を含むことを、あらかじめお伝えしておきます。

K氏が解明した心霊現象の原因と背景

  1. 今回の件は、過去に人死になどがあった場所にその霊が出現するといった単純な心霊現象ではなく、高度な呪詛の技術がからんでいる。それを行ったのは恐らく大陸の道教系統の外法(げほう)や陰陽道系の呪法に長けた術者で、その人物がおよそ50年前に大掛かりな巫蠱(ふこ)を修したものと思われる。
  2. 隣地の工事の際に掘り出された大量の動物骨は、この巫蠱の依代(よりしろ)となったもので、一所に閉じこめた小動物を互いに共食いさせた上でわずかに生き残った個体の首をはね、それを一種の式神(しきがみ)として使役することを目論んでいた。そして呪詛の対象が埋設地の土を掘り返した時に術が発動する仕組みだったが、現代に至るまでそれが行われなかったため、不発に終わっていた。
    「農家であれば当然、自分が所有する土地を耕すので、その時に呪詛が効力を発する」という前提条件が、この周到で残忍な術者が唯一犯したミス、とも言える。
  3. しかし今回、すでに骨と化した依代を掘り返してしまったことで、50年を経て呪詛装置の残骸が図らずも発動してしまった。これによってアパートを含む敷地とその周辺が、強烈なケガレの波動に汚染されてしまい、それが多くの不成仏霊や悪霊を集める原因になった。
  4. 初期の頃に目撃が多発した全身が黒い女は実体を持つ霊体ではなく、呪詛の効力を広げる水先案内として設定された一種の人工霊(式神)と思われる。そのエネルギーの本源は大量の頭蓋骨と一緒に埋設された特殊な呪符であったが、そちらは土中にある間に自然分解してしまったため、本来のパワーを出し切っていない。
    もし埋設当時の呪符の紙片が少しでも残存していたら、短期間に複数の不審死や事故死が起きるなど、想像を絶する修羅場になっていたはず。これに関しては不幸中の幸いとしか言い様がない。
  5. 当時こうした呪詛の装置が不発に終わった後も、呪う側はその目的達成を諦めていなかった。昭和40年代後半に被害側の農家一族に非業の死が続き、最終的に一家離散してしまったのは、別の方法でやり直された呪術の結果であると推測される。またこの一族は江戸時代、あるいはそれ以前に修験系の祈祷師を生業にしていた血筋から派生しており、そこで蓄積された負の因縁が本件の遠因となっている可能性も否めない。いずれもしてもこの件の背後には、部外者には窺い知れない深い闇が広がっている。

以上、お読みになった皆様はにわかには信じがたい内容だったのではないでしょうか。また普通の人はもちろんですが、とくに犬や猫を飼っている方にとっては、卒倒するほどおぞましい話でもあります。私自身、巫蠱の術については本の知識としては知っていましたが、実例に接したのは後にも先にもこの案件だけです。

三浦さんが地元のご近所から引き出した証言、さらにKさんが実施した霊視調査を総合すると、50年前に誰かから呪われたのは、当時そこの土地に住んでいた農家の一族ということは明白です。しかし、その背景に横たわる詳しい事情についてはいまだ不明のままになっています。

もちろん、過去を追跡する霊視を行えば色々なことが見えてくる可能性もあるわけですが、Kさんからは「それは止めておいた方が良い」と警告されています。不用意に霊視などをして介入してしまうと、霊能者自身もその強烈な負の因縁に巻き込まれる恐れがあるからです。

その後、アパートの土地建物を含む周囲一帯に対して、浄化と除霊の儀式を繰り返し行ったところ、それまで頻発していた心霊現象の類をほぼ完全に封じることに成功しました。私が本件に関わったのは、ちょうどこの時点からとなります。不慮の出来事によって老後の計画を台無しにされてしまった三浦さんに対して、専らその心のケアに努めさせていただきました。

当事者の近況と後日談などの補足

最後にこの件に関わるいくつかの後日談と感想を、簡単に書かせていただきます。

まず三浦さんの近況ですが、すでにアパート経営をあきらめて都内に戻っておられます。地元企業に売却した2棟の建物は、工場従業員の独身寮として使われているとのことです。「何か問題が起きたということも聞かないので、たぶんもう大丈夫なのでしょう」と話しておられました。

「伯母もとんだ遺産を残してくれたものです。たいしたお金にはなりませんでしたが、売ってしまって清々しています。もう二度とあそこへは足を運びたくありません。今でも時々、あの女が夢に現れて、寒気に襲われながら目が覚めることがあるんですよ…」

動物の骨を掘り返した当事者である隣地の土建会社ですが、風聞によればその後、不渡りを出して倒産し、経営者は行方不明になっているそうです。また会社が潰れる前後に従業員の事故死や不審死が相次いだとも聞きますが、真偽の程は定かではありません。

問題の駐車場は今、故障した工事器具や重機などが散乱、放置されたままの酷い状態になっているようです。もちろんKさんはこの場所も入念に鎮魂浄化したわけですがそれでもなお、まだ少数の依代(動物の骨)が残存している可能性が高く、万が一それをまた掘り起こすようなことをすると、呪術的な霊障がぶり返す事態も避けられないと言っています。

一般に呪詛を無効化する際には、その依代(よりしろ)として使われている霊符や物品を適切な儀式の下に供養しなくてはなりません。それをやらない限り、籠められた呪いのエネルギーを解放・解消することはできないのです。

とくにこの点について、いわば依代は爆弾の起爆装置のような物であると考えていただければ、理解しやすいかと思います。先に発見されてどこかへ遺棄されたと思しき動物骨については、すでにその分の呪詛が発動しているので、役目を終えて無害化していると考えられます(もし拾ったりすれば、多少の霊障は起きますが)。しかし、まだ土中に埋まったままの骨については依然、起爆装置として有効な状態が続いていると言わざるを得ません。

ちなみに一時Kさんは、隣地のコンクリートを引き剥がして残りの依代も回収することを検討したようですが、土地の所有関係に関する法規や工事費用などを照らし合わせると、あまりに無謀な行為であると判断し、断念した経緯があります。現在、駐車場の所有者名義がどこに移っているのかは分かりませんが、下手に再開発などしないことを祈るばかりです。

最後に
霊能者が魔物を見つけた時、その魔物もまた霊能者を見ている…

Kさんという卓越した霊能者と巡り会うまで、三浦さんは都合4人の専門家(僧侶、神職、占い師、拝み屋)にお祓いを依頼し、いずれも失敗に終わってしまったわけですが、少なくとも彼らはこの件が極めて強力な呪詛行為を背景としていたことに薄々、勘づいていたのではないかと思われる節があります。口々に「自分の手には負えない」と言ったのも、まさにそのことを指していたのではないでしょうか。

当時、呪詛を依頼されてそれを実行した術者は、まだ存命しているかもしれません。また事の善悪はともかく、これだけのことをやり遂げる祈祷師や呪術師というのは相当の念力の持ち主に違いありません。そうだとすれば、自ら作り上げた呪術装置が破壊されたことにも気付くはずですし、介入してきた部外者に対して害を及ぼす危険性もないとは言えないのです。そうしたリスクを考えるならば、その場で自分ができるだけのことをやって、ダメなら大人しく手を引くというのもある意味、大人の判断かもしれません。身を張ってでも他人を救う、という霊能修行者の本位からは大きく外れますが…。

かく言う私自身、あまりに陰惨な呪詛や恨みの生き霊などが関係している相談事には、どうしても二の足を踏んでしまいます。見えない世界(霊界)を見る回路が開かれているということは、逆に言えば自分も向こう側(呪術者や生き霊の発信者)から丸見えになっていることを意味するからです。ですから、Kさんのように霊的防御の術によほど長けた熟達の霊能者でなければ、そうした深刻な事案にはむやみに関わるべきではないのです。

事実、余計なモノを見まいと思っても、アパートに出現したという黒い女の姿が、私の脳裏に鮮明な像を結ぶことがあるのです。爛々と輝く両眼は無惨に殺された動物たちの怨念をたたえ、ケタケタと笑う巨大な口の奥にはいくつもの人間の霊魂がひしめき合って囚われている様が見えます。

それが自分の意志を離れて勝手に見えてしまうということは、女の方も密かにこちらの様子を窺っているのかもしれません…。