第三十五話 チェーンメール

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本当にあった心霊話

第三十五話 チェーンメール

[体験者] 福岡県福岡市・森望海さん・27歳・主婦

先日はどうもありがとうございました。おかげ様で悩みが解決し、胸のつかえが取れました。以前は占い懐疑派だった私が、占いにここまで助けられる日が来るとは想像してもいませんでした。そういえば、占い懐疑派だった若い頃、心霊体験のようなものをしたことがあります。あれはチェーンメールで回ってきた怪談がきっかけでした。

チェーンメール

よく、話を聞いてしまうと自分の身にも起こるタイプの怪談があります。チェーンメールなどで回ってきて「悪いことが起きないようにするには5人にこれを回さなければなりません」などと書かれているものです。昔よく流行りましたよね。私が学生の頃、このタイプの怪談が大流行しました。当時は怪談や心霊といった話をあまり信じていなかったので「真に受けて回す人はばかなんじゃないか」と思って、その手のメールを一切回さなかったのですが、それで一度だけ怖い目に遭ったことがあります。

その怪談メールは「不慮の死を遂げた少女が夢に出てきて、話しかけてくる。合言葉を言えば助かる、合言葉を言わなければ取り憑かれる」という内容のものでした。夢に出てこないようにするにはメールを5人に回せ、というおまけつきでした。当然、私はチェーンメールを回さなかったのですが、ある夜、その怪談の内容とよく似た夢を見たのです。夢の中で血まみれの少女が出てきて、怪談で読んだように話しかけられました。

言えば助かるという合言葉を覚えていたので、私はその言葉を言おうとしました。ですが、口がうまく動かせなくて声が出せませんでした。「どうしよう、このままだと取り憑かれてしまう」と思い、必死に声を出そうとしていたら、自分の叫び声で目が覚めました。どうやら私はうなされていたようです。全身が寝汗で濡れていて、様子を見に来た両親に心配されました。

変な夢を見たのはその一回きりでした。叫びながら目を覚ましたのが合言葉としてカウントされたのかもしれません。その後、チェーンメールは廃れていき、私は常識では考えられない体験をして占いや霊能を信じるようになりました。今思えば、あの手のチェーンメールの中には本物が混じっていたのかもしれません。

霊能者による検証コメント

怪談チェーンメールを回さないようにするのは正しい選択です。その手の内容はほぼ全て誰かの創作であり、根も葉もない噂話です。しかし、怖いと思う気持ちが悪い念を増幅させ、話自体に力を持たせてしまいます。「怖がらないこと」が最も適切な対処法です。当時のご相談者様はチェーンメールなんてばかばかしい」と思う一方、「本当だったら怖い」という気持ちを払拭しきれなかったのでしょう。それが噂話に付きまとった悪い念と反応し、実際に霊障とよく似た夢を見たものと推測されます。