第三十八話 半開きのドアから覗いていた何か

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本当にあった心霊話

第三十八話 半開きのドアから覗いていた何か

[体験者] 大阪府八尾市・雛形由麻さん・27歳・公務員

先日、陸奥の先生に恋愛相談でお世話になりました。的確なアドバイスをいただきまして、おかげさまで恋人との関係が修復に向かっています。お礼も兼ねて、幼い頃に唯一味わった恐怖体験を投稿させていただきます。幼い頃のことですが、夜中、半開きのドアごしに得体の知れないものと目が遭ったことがあります。

半開きのドアから覗いていた何か

小学生のころ、恐怖体験をしたことがあります。季節はちょうど蒸し暑くなってきた今頃です。当時、電気代節約のために真夏以外はクーラーをつけるのは禁止でした。夜寝る時も網戸にして、部屋のドアを半開きにして寝ていたのですが、夜中に目が覚めると、その半開きの扉から何かがこちらをじーっと見つめていたのです。

暗闇の中で目だけが浮かび上がっていて、高さはちょうど大人くらいでしょうか。一瞬ゾッとしましたが、もしかして父か母かもしれない、と思って「お父さん?」「お母さん?」と呼んでみました。でもその何かは呼びかけにまったく応じないのです。微動だにせず、じーっとこちらを見ています。あれはお父さんでもお母さんでもない。そう思った私は急に怖くなり、毛布をかぶって「キャー!」と叫びました。すると隣の部屋で「どうしたの!?」と母の叫ぶ声がして、電気がつく気配がしました。

続いて父親も起きてきました。私は半狂乱で見たものを伝えました。父は「寝ぼけてたんだろう」と言いましたが、母は真面目に聞いてくれて「今度からドアを閉めて寝なさい。冷房を使っていいから」と言ってくれました。それ以来、我が家は梅雨くらいから冷房解禁になりました。今では私ももう大人になり実家を出ましたが、あの時の体験がいまだにトラウマです。半開きのドアを見ると、向こうから何かがこっちを見ている気がして、すぐに締めるようにしています。

霊能者による検証コメント

ドアや窓は、内側と外側を隔てる霊的な境界線の役割を担っています。おそらくご実家の廊下には人間の通る道と重なるように霊道が伸びており、そこをたまたま通りかかった「何か」が、半開きのドアからこちらを覗き見ていたのでしょう。半開きの状態は霊的にもよくないとされております。境界線があやふやになってしまうからです。ドアは開けておくか閉めておくかどちらかにしましょう。