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第四回 私が住む町内は呪われているの?! もしや、元凶はあの幽霊屋敷?

今回、取り上げさせていただいたのは、お住まいになっている家の周辺に関する特殊なご相談です。「自宅のすぐ近くに昔から幽霊屋敷と呼ばれる無人の廃屋があり、とても気味が悪い」とのことで、ご相談者の方からは問題の家屋の写真、さらに不気味な物体が映り込んだ動画データーまで送っていただきました。依頼を受けた陸奥所属の霊能者がさっそくそれらを調べたところ、正真正銘の「呪われた家」であることが分かり…。

私と家族が住んでいる家のすぐ近所に気味の悪い空き家があり、そこを中心にした一帯では不幸な出来事が絶えません。つい最近も、その家の斜め向かいで不審死が…。

私が住む町内は呪われているの?! もしや、元凶はあの幽霊屋敷?

埼玉県にお住まいの田中鈴子さん(42歳・仮名)からのご相談

相談概容

10年前から埼玉のわりと奥まった場所に住んでいます。住んでいるのは一戸建ての持ち家で、そこに私と夫、高校生の長男と小学生の長女、そして義母の5人で暮らしています。

元々、この家を建てたのは夫の祖父で、その後は義父がリフォームをしているのですが、いずれもすでに鬼籍に入っており、その義父の死を契機に私たち家族は義母との同居を始めました。じつは当時、私はそこに住むことがどうしても嫌で、夫にも「引っ越したくない」とずいぶんゴネたのですが、彼の勤め先の営業所が実家から比較的近い場所にあること、またちょうど長女が歩き始めた時期でもあったので、「狭い賃貸で2人の子育てするのも苦労だし、ちょうど良いじゃないか」と押し切られました。

他人にこの話をするとよく勘違いされるのですが、決して嫁姑の仲が悪いわけではなくてむしろ反対です。義母はとても優しくて思いやりのある人で、下手をしたら実の母親よりも気が合います。ですから、一緒に住むこと自体には全く抵抗はなかったのです。ただ、ただ、夫の実家、正確には実家周辺の雰囲気が嫌でした。

そこにいるだけで、理由も分からず気が滅入ってくるような、異様な感覚に襲われるのです。そうかと言って彼や義父母に直接言ったら角が立ちますから、新婚当初はあれこれと理由を付けてなるべく足を向けないようにしていたのですが…。よりによってそんな不吉な場所に引っ越してしまったわけです。実際、10年経つ今でもまだこの住宅街に慣れません。

とくに実家が建っている区画の雰囲気が酷いのです。いつも重く澱んだ空気が漂っていて、何と言いますか、まわりは燦々と日が差しているのに、ここの周辺だけが薄暗い日陰のままというか…。本当に上手く言い表せないんですけれど、とにかく夏でも冬でも季節を問わず、また朝昼晩の時間の区別もなく、いつでも陰々滅々として沈み込んでいる感じです。そしてここの住人たちも、おしなべて不運、不幸でいつも冴えないという印象があります。

まず、この辺りでは住人が頻繁に亡くなります。もちろん高齢者が寿命で亡くなるということではなくて、まだ若い世代の人たち、──私と同年代の主婦や働き盛りのサラリーマン、さらに10代20代の学生や子供たちまでもが急病や事故、自殺、果ては犯罪事件などに巻き込まれたりして命を落としているのです。

例えば、少し前までゴミ出しの時によく挨拶していた奥さんの姿を最近はめっきり見なくなったと思っていたら、いつの間にか原因がよく分からない病気に罹って、あっという間に亡くなったことが分かったり、受験に失敗した浪人生が自宅で首をくくっているのを発見されたり、若い母親とまだ幼い子供が交通事故で亡くなったり…と、そんな悲惨な人死にが狭い町内で幾度も起きています。3年前には他所の県で起きた殺人死体遺棄事件の被害者が以前この辺りに住んでいたとかで、警察が調べに来たこともあるのです。正確に数えたことはないですが、私たちが引っ越してからの10年だけでも、たぶん20~30人以上の住人が非業の死を遂げているんじゃないでしょうか。

また、死ぬまでには至らなくても、重い病気に罹る人や事故で怪我をする人も多い気がしますし、その他にも、家長が失業して一家で夜逃げをしたとか、娘さんが結婚詐欺に騙されたとか、息子さんが引きこもりになってしまったとか、そういうご近所の悪い噂を耳にすることもしょっちゅうです。その度に、この場所は何かに祟られているのかもしれない…という、言い知れぬ不安と恐怖に襲われます。

前段の説明が長くなってしまいましたが、ここから本題です。

ご相談させていただきたいのは、こうした自分の感覚が単なる思い過ごしや妄想に過ぎないのか、あるいは本当にそうなのか、つまり何かの目に見えない力に拠るものなのか、ということなのです。じつは引っ越してきてから間もなく、この尋常ではない居心地の悪さに対する自分なりの理由を見つけることができたのです。

我が家から2ブロックほど離れた場所に、長く空き家となっている家屋があるのです。建坪も庭も結構広い、ちょっとした豪邸といえるような門構えなのですが、外観はかなり荒れた状態になっています。義父が夫の実家を改築した平成の初め頃には、すでに人が住まない状態であったらしく、その後も新たな住人が入るわけでもなく、また立て壊されるわけでもなく、現在に至るまでそのままの姿で残っているものだそうです。外から見た佇まいはひたすら陰気で重苦しくて、こちらに先入観があるせいでしょうか、外壁の半ばを覆う蔦のような蔓草も不気味な蛇の群れみたいに見えます。だから私も夜間はもちろん、たとえ日が高い昼間でも、この家の前の路地は絶対に通りません。

実際、地元では以前から幽霊屋敷と呼ばれているらしく、「真夜中になると2階の窓が赤く光って、人影が動くのが見える」だとか、「家の前を通り過ぎる時、中からうめき声が響いてくるのが聞こえた」とか、それらしい噂がいくつも伝わっています。ひと頃は深夜に忍び込んで肝試しをする若者グループなどもいたそうですが、そうした不法侵入を防ぐため、今は立ち入り禁止の札と共にフェンスが張り巡られています。

義母が言うには、「昭和の終わりに土建屋の社長さんが建てた家なんだけど、3年も住まないうちに引っ越しちゃったのよ。それで、今もそこの会社が管理しているはずなんだけどねぇ。長い間転売するわけでもなく、賃貸に回すでもなく、ただああやってほったらかしにしているわけ」と。また、もっと古くから付近に住んでいる他の住人に話を聞いても似たような答えしか返ってこなくて、それ以上は何も分かりませんでした。少なくとも過去に重大な事件や事故があった、ということではないそうです。

それでも私はこの空き家が、町内に不幸を撒き散らしている元凶ではないかと思えてならないのです。根拠は?と問われれば、直感としか答えようがありませんが、現に住人が非業の死を遂げるような悲惨な出来事は、この家の周囲で集中して起きています。つい先月は、引っ越し当初に良くしていただいた幽霊屋敷のはす向かいに住む70代の女性が、自室で孤独死しているのを発見されました。死因は心臓麻痺と聞きましたが、彼女と親しかったご近所の1人としてはどうしても違和感を拭えません。生前は少し足が悪い他には、血圧も内臓も至って健康であることをいつも自慢していた人だったのに…。

以上、他所様にとっては雲を掴むような話かもしれませんが、できればどうかプロの目で真相を明かしていただきたく、お便りを差し上げました。なお、メールに添付いたしました動画と静止画のデーターは、いずれも息子に頼んで白昼、屋敷の外観を撮影してもらったものです。とくに動画の方の1分30分過ぎの付近、低い木が生い茂った庭を映した箇所に一瞬、赤い光が横切っているのが見えます。この庭は北から北東に面していて、撮影時には日の光などは入らないはずなのですが…。一体これは何でしょうか?

霊能者による遠隔霊視の結果

担当霊能者からの言葉

ご依頼の長い文面から、切実なお気持ちを拝察しました。

田中様ご自身も「雲を掴むような話」と書かれていますが、こうした一見、突拍子もない内容、さらに主観に基づく部分も多くてニュアンスが伝わりにくい相談事というのは、一体誰に打ち明ければ良いのかでまず悩むところです。ご自分が直面している不可解事は本当に超常現象に因るものなのか、または妄想やノイローゼの産物に過ぎないのか、前者であると断定されれば恐怖と不安はなお一層倍増されますし、もし後者と言うことなら、それはそれで今までの生活や自らの存在基盤を揺るがす深刻な心理的危機に陥ることになります。まさに右へ行っても左に行っても地獄です。今にも落ちそうな暗闇の吊り橋で、進むも退くもできずに立ち往生している心境でしょうか。

こうした方をお救いできるのは、まさに私どものような職分の者の他にはおらず、その意味であらためて責任の重大さを噛み締めながら、文面を吟味させていただきました。

まず、お住いの町内を支配する不穏な空気、とくに人の命に関わるような重大事の頻発について、これが何らかの霊的な力に因るものなのかどうかという点ですが、私どもとしての見解は紛うことなき「YES」です。ただし、その具体的な原因については、ご指摘の幽霊屋敷の存在のみに帰することはできません。

結論から申し上げますと、お住まいの土地自体の地勢と申しますが、風水的な意味での自然エネルギーの流れが多分に悪影響を及ぼしています。こちらとしては霊視で得た情報のみでお伝えする他ないのですが、恐らく当地一帯は近世(1800年代?)の頃まで、若干の水田とあとは手つかずの湿地帯が広がる荒涼とした場所ではなかったかと思われます。とくに田中さんがお住まいの町内を含むエリアは完全な沼沢地であったはずで、現在も地下水が湧出しやすく地盤の質もあまり良くない傾向が見受けられました。

まず霊とか祟りとか言う以前に、ごく常識的な範囲内においても、この手の土地は住宅地として忌避されるものです。他に比べて水害や地盤沈下などが起こりやすいためというのがその理由ですが、戦後の経済発展に伴う都心のペッドタウンの拡大化とともに、本来は居住に適さないこうした土地までも開発されてしまったという現状があります。ただ、私どもはそうした物理条件とは別に、「地下水が出やすい土地、とくにそれとともに地磁気に狂いが生じている土地は霊的に好ましくない場所」として判断いたします。理由は以下の通りです。

第一に、「水」には各種の霊波動(霊的な意思・肉体を有さない霊の自己意識・怨念など)の媒体になりやすいという特性があり、幽霊目撃談に代表される諸々の心霊体験や霊障の多くも水に縁のある場所やそのごく近辺で現象化しやすいという事実が挙げられます。誤解を恐れずに申し上げると、要するに「水」は何らかの霊的意志が物理次元で活動するためのエネルギー源、かつ媒体物としての役割を果たしやすい、ということなのです。

第二に、とくに停滞によって変質した水は大量の瘴気(しょうき・生命力を毀損するマイナスの気)を発生させやすく、この負のパワーが人間の精神や健康に悪影響を及ぼします。加えて地下水脈の多さに起因する微細な地磁気の乱れもまた、精神面での不安定感を増幅させることがあります。

余談ですが、「特定の場所へ行くと、視界が揺れているような錯覚が生じる」という方がいらっしゃいます。これも同じくその土地の地磁気の乱れが人体の意識に一時的な悪影響を及ぼした結果で、地下に埋没した水気(すいき)が過剰な地点の他、鉄筋建築が集中する高層ビル街などでもよく起こる現象です。

実際、人工物や自然物の如何を問わず、水気の存在が深く関与する心霊相談などでは、まずこうした水の発する瘴気が相談者の正常な意識を狂わせ、そこに同じく水のパワーで力を得た悪霊が著しい害意を為す、という泥沼のパターンが往々にして見られるものです。

文面を通して間接的にお見受けしたところでも、田中様は元来が霊感の鋭い質であり、それ故に今書きましたような水の瘴気と地磁気の乱れが発現させる害毒に対して人一倍敏感に反応してしまっているというのが、引っ越し後10年余りも続く不安感の真相なのではないかと思われます。また、ご家族のうちではその血を引く息子さんと娘さんが、お母さんと似た印象を有しているのではないでしょうか。逆に旦那さんと義理のお母さんは比較的、霊感が鈍い性質の方々だと思います。これは決してお2人を貶しているわけではなく、普通の人間として幸せに生きるにはむしろその方が健全です。

さて「幽霊屋敷」の問題についてですが、田中様がご自身でお調べになった通り、たしかに事故や不審死の起きたいわゆる瑕疵物件ではありません。しかしある意味、それよりもはるかにタチの悪い問題を秘めていました。

従来の霊視に加えて、ダウンジング要素を加味した遠隔透視を行ってみたところ、この屋敷の土台部分には、過去に掘られた都合3つの井戸が雑な方法で埋められた状態になっていることが判明したのです。恐らくその埋め戻しに際しては、土地神や水神などに対する適切な鎮霊儀式 (神道では「井戸埋立清祓」と呼ばれます) などは一切行っておらず、それが原因で一種の祟り神(自然精霊の悪霊)が発生しています。ですからおっしゃる通り、この屋敷の地点から発生する邪気が住宅区内に蔓延する重苦しい空気、引いては住人たちの不幸・不運の一因となっていることは確実です。

動画中に一瞬、出現する赤い光の帯も、そうした邪気の波動が可視化したものであると考えて間違いありません。この種の存在は人間の肉体と精神に対して甚大な被害を及ぼしますので、「およそ10年に渡って、できるだけ近づかなかった」という田中様の判断と用心はまさに正解でした。

なお、深刻な現状の改善、お住まいの環境からいかにして水の邪気を祓うかという問題については、残念ながら対症療法、つまり一時しのぎの方策しかご提案することができません。地勢や水脈という、いわば強大な自然の力に対抗するわけですから、大局において到底勝ち目はありませんし、仮にもし可能であるにしても、それはもう人智を離れた神仏の領域の話となってしまいます。

以下、私たち人間にできる対処策を一応、列記させていただきます。

 幽霊屋敷を速やかに打ち壊して完全な更地にした上で、神職なり僧侶なりに依頼し、井戸鎮め、井戸埋めの儀を執り行う。その上で跡地は公園などに整え直し、過剰な地下水の瘴気が昇華される仕組みを作る。土地神と水神を慰撫する神祠を創設できればなお良い。

 その道に長けた術士(霊能者、風水師、拝み屋など)に依頼し、自宅の家屋と敷地に邪気封じの結界を張り巡らせてもらう。そしてそれは数年で効果が切れると思われるので、以後も定期的に依頼する。

 ②の簡便策として、自宅の敷地および家屋の全ての出入り口に魔封じの御札を貼る。同時に風呂、トイレ、洗面所、キッチンといった屋内の水場には、できるだけ無駄な貯まり水を作らないように心掛け、常に清浄を保つ (地下から来る邪気の波動と同調してしまうため)。

繰り返しますが、これらのいずれもその場しのぎの策に過ぎません。とくに①に関しては屋敷の所有者が存在する以上、実行するのは困難を極めます。また、このような忌み地を長年に渡って放置している個人なり団体には、それなりの強い業(ごう)が宿っているとも予想されるので、安易に交渉などしない方が却って無難かもしれません。

そうなると、あとは田中様のご一家が他所の土地へ転居する他、抜本的な問題解決の道はないということになります。この点に関して、田中様の守護霊団に連なるご先祖霊の一柱が、「是非に話したい」とコンタクトしてきましたので、もしお望みであればその旨をご返信ください。ご要望に応じて口寄せ、または霊降ろしの段取りを付けます。

口寄せ鑑定

(核心部分を抜粋して掲載)

※相談者の守護霊団に連なる先祖霊を降ろしての直接対話。
※口寄せの場に降ろされたのは、樋口弥五郎(ひぐちやごろう)と名乗る、髷を結った壮年男性の霊 (樋口は田中鈴子さんの結婚前の旧姓)。両者の対話は電話越しに10分ほど続いた。

田中さん「…あの、私のご先祖様のお1人とお聞きしましたが、具体的にはどういう…」

弥五郎「樋口家宗家、8代目当主である。越後国蒲原(えちごのくに・かんばら)には今も我が墓所あり」

田中さん「越後…?ああ、たしかに!ウチの総本家は元々新潟にあって、その一部が明治時代に埼玉へ降りて来たって昔、祖父から聞いたことがあります!」

弥五郎「いかにも。その縁で今もこうして、そなたの行く末を見守らせてもらっておる」

田中さん「いつも、ありがとうございます!何だかとても心強いです!」

《中略》

田中さん「ところでご先祖様はその…、何か私にアドバイス、いえ、助言してくださることがあると…」

弥五郎「目下の住まいのことである。できうる限り速やかに東、ないしは南へ地へ移り住むのが宜しかろう」

田中さん「やっぱり、ご先祖様も引っ越しをお勧めになるわけですね」

弥五郎「(うなずく) もし今のまま手立てもなく打ち過ごすならば、2年(ふたとせ)のうちにご夫君(夫の田中さんのこと)、お母上(義母のこと)、そのいずれかの身に危難が迫るであろう。とくにお母上は寄る年波ゆえ、足腰と共に心の臓(しんのぞう)も弱りつつあるように見受けられる。死霊悪鬼(しりょうあっき)の輩(やから)にその弱味を突かれる恐れあり」

田中さん「心の臓?…ああ、心臓…そういえば、たしか先月、お義母さんが「病院の検査で軽い不整脈がある」って言われた」って!もしかして、そのことですか?」

弥五郎「さよう。ただし、その一事に限らず、ご子息、ご息女、そして御身(おんみ・相談者自身を指す)もまた、くれぐれも日々の注意を怠るべからず」

田中さん「(急に狼狽しながら)一体、どうすれば…。引っ越すと言っても、家族の説得も難しいですし、何よりも先立つものが…」

弥五郎「それについては近々、朗報が届くであろう。機を得れば逃さず、必ずその地より逃れるべし」

最終結論と今後についてのアドバイス

結論については前段に述べましたので、当方で実施した処置とその経過について簡単に書かせていただきます。

まずご先祖様が警告を発するためにわざわざ降りてくるというのは尋常なことではありませんので、できるだけ早期にその指導に従うべき、とこちらからも強く申し上げました。また、こうなれば一時しのぎの邪気封じよりも、むしろご家族の皆様、とくにご主人とお義母様の意識に「ここから転居したい」という気持ちを植え付けることが不可欠と考え、意念操作に係わる各種のご祈祷を再三に渡って施させていただいたところ、それまでは「親から継いだ家をきちんと守らなくてはいけない」という頑なな思いに囚われていたご主人の態度が、ごく短期間のうちに軟化していったと伺っています。

それでもなお田中様は、「例え夫や義母が引っ越しに賛成してくれても、肝腎のお金の問題が残っています。子供たちも一番お金が掛かる時期ですし…」といささか及び腰でしたが、「朗報がもたらされる」、つまり新居の購入についても何らかの目処が付くというご先祖様のお言葉がありましたので、ひとまずはそれを待つということになりました。

ここで取り上げた相談内容はかなり極端な実例ではありますが、風水の問題を含む精神的・霊的環境が極端に悪い場所に住んでしまい、すでに不幸や運気の低下などの現象が起きていることも分かりながら、様々な事情でその土地から離れることができないという同様の悩みは、日々の鑑定業務の中でもわりとよく遭遇します。

これについては個人の命運や宿命、家系や過去世の因縁なども深く関わっており、「悪因縁に引っ張られる形で住むべくしてそこに住んでしまう」という側面もあるため、無事に解決まで導くのは非常に難しいところがあるのですが、幸いにも田中様のケースでは比較的順調に転居の流れをたどっているようです。どうかこのまま失速することなく、無事にお引っ越しを終えられるよう、心からお祈り申し上げます。

その後の相談者の状況

(田中さん本人談)

その節は親身になって事情を聞いていただき、本当に感謝しています。

あれからまた信じがたいことが続発し、吉と凶、恐怖と安堵が目まぐるしく入れ替わるような日々を送っていました。

初めに吉報の方ですが、口寄せとご祈祷をしていただいてからしばらくして、都内に住む父方の伯母から急に連絡が入りました。何と彼女が埼玉県内の市街地に所有している土地付きの家屋を、生前贈与の形で私に残してくれると言われたのです。たしかに先年、伯父に先立たれ、高齢者用のマンションで1人暮らしをしている伯母には遺産を託す子供や孫がいないのですが、まさか疎遠の姪にまで気遣いをしてくれるとは思いも寄らず、喜びよりも先に驚きで頭がいっぱいになりました。

贈与税を最小限にするため、ひとまずは家族信託という形を取るそうですが、試しに「今の家を引き払って、そこへ引っ越しても構いませんか?」と訊ねたところ、「年内に賃貸契約が切れて今の借り手が退出するから、自分たちが住みたければそれでも構わない」と快諾してもらえました。ご先祖様がおっしゃっていた朗報というのは、まさにこのことだったのですね。

それからこれは偶然かもしれないのですが、夫の通勤先が今までの事業所から県内中心地の本社へと変わりました。伯母が私にくれるというその家は新しい職場から至近距離にあり、おかげで夫は今回の転居について、いっそう乗り気になってくれています。まるで引っ越しに向けて、誰かに背中を後押しされているみたいです。

もちろんこうした良いことばかりではなく、恐ろしい目にも遭いました。お電話で話させていただいた際、息子のスマホで撮影したあの動画は「必ず削除するように」と言われてその通りにしたのですが、メールに添付してお送りしたコピーの分がそのまま家のパソコンに残っていたことを忘れていました。そして恐らくそれが原因と思われる、不気味な現象が我が家で起きたのです。

夜遅く、そのパソコンで家計簿ソフトを立ち上げていたら急に画面がフリーズし、再起動を掛けると今度はあの動画が勝手に再生されて…!またそれが起きたのとほぼ同時に、2階で寝ていた息子と娘が真っ青な顔で飛び起きてきました。「閉まっているガラス窓をすり抜けて、部屋に赤い光の球が飛び込んできた!」と言うのです。

示し合わせたように同じ主張をしたので、ただの夢とも考えられず、それぞれの部屋を恐る恐る見て回りましたが、すでにその赤い光の姿はなく、代わりに床やベッドの隅が不自然に濡れていました。

この10年間、少なくとも自宅ではそういうことは一切なかったのに、ここに来て急にそれが起きたというのは、「アチラ」も我が家が逃げだそうとしていることをにわかに察知したということなのでしょうか…。電話でご指導を受けた通り、近隣で一番大きな神社から御札をいただいて屋内の至る所に貼り付けましたが、ご先祖様から受けた警告のことがあるので、以前にも増して不安が募っています。

息子と娘が上の学校へ進学する頃までに、必ずこの家を出ようと心を新たにしました。無事に転居が完了する日まで、引き続き宜しくお願いします。