青森イタコの開運相談室
第五回 夢に何度も出てくる知らない男性。不思議と懐かしく、愛しく思ってしまうのはなぜなのでしょうか?
今回は夢から始まったご相談でした。知らない男性が何度も夢の中に出てくるだけでも不思議なのに、なぜかその人のことが懐かしく、愛しさを覚えてしまう。さらに起きる不可解な出来事も合わせ、陸奥所属の霊能者が今回も、その霊能力と口寄せの術を使い謎に迫ります。
夢を見始めたのはちょうど婚約が決まり幸せいっぱいの頃だったので、どうして知らない男性の夢を見るのか、少し不安にもなりました。いったい彼は誰なのでしょうか。私とどんな関りがあったのでしょうか?
埼東京都にお住いの田村美咲さん(25歳・仮名)からのご相談
相談概容
私の家はどちらかと言えば裕福な方で、幼い頃から今までさほど苦労することなく育ってきました。クリスチャン系の女学校出身で、大学を出てからはお家で、古臭い言い方にはなりますが花嫁修業をしていました。そして、父に勧められたお見合いで出会った二つ年上の男性と婚約。相手の方はある企業の御曹司で、性格も穏やかで優しく、いい人と結婚できるなと、とても幸せに思っていました。
夢を見始めたのはその頃です。元々あまり夢を見ない方で、見たとしても出てくるのは知っている人ばかりなのに、久しぶりに見た夢に、知らない男性が出てきてびっくりしました。最初はそんなこともあるか…と気にしなかったのですが、二回、三回と見るうちに、もしかして婚約者に満足できていないから知らない男性の夢を見るのか不安になってしまいました。しかし、夢自体はぜんぜん嫌な感じではなく、むしろすごく懐かしかったのです。
何度も夢を見るうちに、だんだんその男性が愛しく思えるようになってきました。婚約者に対してそんなことを思って申し訳ないという気持ちはありましたが、その男性に感じる愛しさは異性にというよりも、肉親を想う情に近かったのでそこまで深くは悩みませんでした。すると、夢のバリエーションが段々と増えていきました。その人とは海辺で会っていることが多かったです。古い家の中で一緒にいることもありました。
そして驚くような出来事が起きました。家族で沖縄旅行に行った時のことです。普段家族では海外に行くのですが、その時はどうしようもない事情があり沖縄へ。私にとってはもしかしたら最後の家族水入らずの旅行になるかもしれないと、少し寂しい思いも抱えていました。しかし、沖縄に降り立った瞬間からどこか懐かしさを感じ、初めて来たはずなのに、ここを知っているという感覚が強くありました。土地の匂い、肌に感じる風の感触、どれも覚えがあるのです。どうしてだろうとドキドキしながらも、家族には黙っていました。そうして翌日、ビーチに行った時に衝撃を受けました。そこはあの男性との夢に出てきた、正にその海だったのです。なぜ夢に出てくる海が今目の前にあるのか、不思議に思うよりももっと、胸が締め付けられ苦しくなりました。涙が止まらなくなり、それを隠して一人ホテルに戻りました。
ホテルに戻り落ち着くと、今度は逆にもしかしてもっと夢に出てくる場所がこの沖縄にあるのではないかと思い、戸惑いもありましたが意を決し、探してみることにしました。詳しい地理はわかりませんから、自分の感覚を頼りにタクシーを走らせ景色に目を凝らします。そうしてたどり着いた、ある戦争関連の施設で再び涙が止まらなくなりました。戦争にまつわる場所ですから、見学につらさが伴うのは当たり前だと思いますが、それ以上の、想像を超えるつらさが自分の身に襲いかかりました。戦時中の生活苦や、大事な人を戦争で失うつらさ。あの人ともっと一緒にいたかったのに、と強く思った瞬間、耐えられずにそこを離れました。
この場所に長居はできないと、家族には色々と理由を考えて一人先に東京に戻ってきました。それから見る夢は以前よりももっとはっきりして、あの男性が出てくる幸せなものもあれば、戦争の怖い夢も見るようになりました。さすがに、これは自分の前世か何かが絡んでいるのかもしれないと思い、信頼できる筋に相談したところ、先生のことをご紹介いただき相談させていただきました。よろしくお願いいたします。
霊能者による遠隔霊視の結果
担当霊能者からの言葉
この度はご依頼ありがとうございます。
今回の件は美咲さんのおっしゃられる通り、美咲さんの前世が絡んでいます。美咲さんご自身の霊感が強いようで、だいぶ核心にも迫られているようです。
最初に、夢を見始めた時期とご婚約の時期が重なることを気にかけておられましたが、これもやはり関係があります。もちろんそれはこのご婚約が悪いというものではなく、婚約を切っ掛けに、ご自身で前世からの想いを整理しようとされ始めた結果によるものなのでご安心ください。美咲さんの魂は夢の男性、前世の恋人のことをとても深く思っていました。そして絆もとても深いものがあります。気になっておられる前世のことを、この男性との関係を含めてお伝えしたいと思います。
美咲さんの前世は、沖縄に生まれ育った女性です。当時の沖縄では一般的な家庭の次女として生まれ、上に兄が二人、姉が一人、下に弟が二人いました。美咲さんが17歳の頃に第二次世界大戦が終局に入り、沖縄が戦地となった沖縄戦が始まります。その時美咲さんには幼馴染でもある恋人の男性がいました。同い年で近くに住んでいたので、まるで家族のように一緒に育ってきた仲です。二人は幼いころからお互いに想いを通い合わせ、周囲も認めた仲でした。名前を光一さん(仮名)と言います。
戦況があやしくなるのと同時に、光一さんと美咲さんは自分たちを励ますように、日本が戦争に勝ったら結婚しようという話をしていました。しかしながら戦況は悪化する一方で、美咲さんの二人の兄が徴兵され戦争へ。そのうちの一人のお兄さんはすぐに訃報が届きます。ショックを受ける美咲さんを光一さんは懸命に励まします。そうして二人で会っていたところに、敵兵が現れます。二人は必死になって逃げますが、ギリギリのところで光一さんが美咲さんを庇い殺されてしまいます。美咲さんはなんとか生き延びたもののショックのあまり気が触れてしまい、その後しばらくして銃撃戦に巻き込まれ殺されてしまいます。
二人はもし何かあって離れ離れになってしまったら、生まれ変わって一緒になろうと約束していました。しかし光一さんはまだ生まれ変わっていません。霊視したところ、光一さんから直接美咲さんに伝えたいことがあるそうなので、口寄せを行います。
口寄せ鑑定
(核心部分を抜粋して掲載)
※相談者の前世の恋人(光一さん)を降霊しての直接対話。最初は半信半疑だった相談者も、降霊した光一さんと話すうちに前世を思い出し、そのつらさに一度号泣。少し落ち着いたところで、あらためて二人が話始めた。
※方言のところはわかりやすく標準語に訂正済み。
光一さん「つらいことを思い出させてごめん」
美咲さん「つらかった…光一さんが殺されてしまったことが、私本当につらくて」
光一さん「夢に出てしまったのは、結婚を祝いたかったからなんだ」
美咲さん「!?」
光一さん「一緒に生まれ変わろうと言っていたけど、あんなことがあったから心配で、今世は僕が○○(美咲さんの前世の名前)を護ろうと決めた。だからずっと君のそばで君を護っているんだ。それで、いい人に出会ってよかったと思っていたら…」
美咲さん「もしかして、私がその想いを夢に見てしまった?」
光一さん「そうなんだ。驚かせるつもりも、怖がらせるつもりもなかったんだ」
美咲さん「光一さん…でも私、あなたのことを思い出せてよかった。幼いころからずっと、満たされているけど何か大切なことを忘れている気がしていたの。光一さんのことを思い出せて、先生に詳しく前世のことを教えてもらえて、やっとそれがわかったの」
光一さん「美咲…ごめん」
美咲さん「謝らないで。私、幸せになるから。光一さんがずっと護ってくれていると思ったら、これ以上嬉しいことはないわ」
光一さん「ありがとう。もう僕の夢は見ないと思う。前世のことは忘れて、幸せになってほしい」
美咲さん「光一さん、ありがとう」
最終結論と今後についてのアドバイス
光一さんの霊は、口寄せで美咲さんと話されたことによって、さらに高いところへ行かれたようです。もちろん高いところに行かれたとはいえ、美咲さんのことは常に護ってくださっていますのでご安心ください。
美咲さんは霊感が強く、今回ご自分で前世を思い出されたように、今後も何か心霊的な体験をされる可能性があります。そのような時に気をつけていただきたいのが、あまり不安になりすぎないことと、手に負えないと思われた時は、今回のように専門的な霊能者に頼ってほしいということです。特に、目に見えない世界では自分の気持ちや精神状態が物事を大きく動かし、時には現実世界にも影響を与えてしまいます。必要以上に怖がったり、心配されるとあちらの世界に引きずり込まれてしまうこともあるので、ご注意ください。
美咲さんは前世で壮絶な経験をされています。今後もし前世を思い出してつらくなるようなことがあれば、できるだけ幸せだった時のことを思い出してください。そして、つらいことはもう過去のことなのだと、今の自分とは違うのだとしっかりとしたお気持ちを持っていれば大丈夫です。美咲さんの今後の幸せをお祈り申し上げます。
その後の相談者の状況
先生、この度は本当にありがとうございました。
先生に出会って視ていただかなければ、今も夢のこと、沖縄でのことを不安に思い、日常生活もままならなかったと思います。自分では自覚がなかったのですが、先生に霊感が強いと言われ、思い出してみると確かに過去にそのような経験をしたことが何度かありました。でもまさか前世を思い出すことになるとは…鑑定を終え、落ち着いた今もまだその時の緊張ははっきりと覚えています。
前世の恋人、光一さんは言っていた通りにあれからぱたりと夢に出て来なくなりました。ですが、思い出すと胸の内がジーンとあたたかくなります。前世で光一さんと心を通わせていた記憶を思い出すと、とても幸せな気持ちになるんです。そのことは、婚約者にも話しました。迷ったのですが、前世の私も今の私も、私であることは間違いないのだから…とすべてを話しました。婚約者は、最初はそれはもうびっくりしていましたが、話を聞き終えてからは私の手を取り、今回は僕がしっかり君のことを幸せにするからねと約束してくれました。
先生にいただいたアドバイスを胸に、これからも自分の人生をしっかり歩んでいきたいです。そして歩み切った時には再び光一さんに会って、お礼を言いたいと思います。また何かあれば先生にご相談させていただきますので、今後ともよろしくお願いいたします。