霊媒師・イタコとは ~陸奥鑑定所の霊能者たち~
恐山大祭(2)
イタコ大祭の情報
イタコ大祭の概要
毎年夏休みがはじまるころ、7月20日から、青森県・下北半島にある恐山でイタコ大祭が行われます。正式には、ちゃんとした宗教儀式であるので「恐山大祭」と呼ばれています。恐山は比叡山などに並ぶ日本三大霊場のひとつなのです。日本においては、死者は恐山に霊魂として常住すると言われており、死者と現世を生きる私たちの仲介役としてイタコが口寄せとなって、あなたを癒してくれます。
どんな鑑定をしてくれるの?の一例
イタコ大祭は、夏の風物詩として有名であるため、イタコ大祭が開催されると、かならず各新聞に記事として出てきます。昨年の新聞記事をもとに、具体的にイタコがどのような口寄せをしてくれるのかを、ご紹介しましょう。
2年前に夫をガンで亡くした妻(49歳)は「ずっと亡き夫の意思を確認したくて、イタコ大祭にやってきました」と言っています。他にも「喧嘩別れした彼氏の口寄せをお願いした」という33歳の女性がいたり、「おばあちゃんの口寄せをお願いしに来た」という55歳の主婦の方がいたりします。
基本的には「あなたが知りたいこと」を口寄せしていただくといいでしょう。それがたとえば、守護霊のことであったり、オーラのことであったり、スピリチュアルな除霊のことであっても大丈夫でしょう。恐山大祭(イタコ大祭)自体は、非常に歴史のある行事ですが、平たく言えば、「女性セブン」に載っているような恋愛占い的な内容の相談であっても、イタコのみなさんは、ちゃんと鑑定をしてくださいます。
イタコのむずかしいお話
ここでイタコの歴史をご紹介しておきましょう。
現在、当たると評判の電話占いでもイタコの口寄せをしてもらうことができます。よって、せっかく交通費と時間をかけて恐山に行くからには、それなりのお悩みを相談なさったほうがいいのではないでしょうか?
イタコとは、アイヌ語で「神様がこのようにお告げになられた」という意味の言葉「イタク」がなまって、イタコになったと言われています。降臨術、仏降術、神降術などを駆使して、「神道として、神様の宣託のもとで故人の意思を伝える」これがイタコの基本です。
つまり、イタコは学術的には巫女、シャーマンに属する霊媒なのです。
イタコと自動書記
イタコにもよりますが、自動書記をやってくれるイタコもいます。自動書記とは、霊媒の役割を担うイタコが、ある特定の霊を憑依させて、その霊の言葉を文字に書き記すというものです。もともとは、西欧の心霊主義のなかから生まれたとこですが、現在、日本のイタコ大祭において自動書記を行うイタコもいます。
イタコと降霊
わりと一般的な口寄せはこの降霊です。神様を降ろすことです。よくイタコへのお心付はおいくらでしょうか? という質問を聞きますが、その際に「1人降ろしたら3,000円を目安に・・・」と言われています。何人の霊を降ろすのかは、霊媒師(霊能者)であるイタコの判断です。5人の霊を降ろす必要があれば、5人分のお心付が必要になってきます。あなたが元彼の例との口寄せを依頼したとしても、彼の霊以外にもっと高次元の霊や守護霊、自然精霊などを降ろす必要があれば、そういった方々の霊も降ろしてくれます。
この降霊が一般的であるのは「私はいつ離婚できますか?」とか「いつ結婚できますか?」など、漠然とした質問に対して、もっとも効率よく的確に応えることができるからであると言われており、多くの人はイタコ大祭にてこの降霊を希望しているそうです。
イタコと生口
生口とは、現在生きている人の霊(生霊)を憑依させて口寄せをすることを言います。恋人との復活愛のことや、結婚・離婚問題、いわゆる霊感・霊視占いなどでも、この手法はよく使われています。恋愛問題や家族の問題、未来霊視をご希望の方には、この生口という口寄せ方法を使用してくれることもあります。