第十二話 伸びる子供

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本当にあった心霊話

第十二話 伸びる子供

[体験者] 東京都町田市在住・森下隆美さん・35歳・パート事務

夫の転勤に伴い、北陸地方から神奈川県に転居した夫婦。そのマンションのベランダから見下ろす路上の信号付近に、昼夜を問わず不審な人影が立つようになり……。

伸びる子供

これから書くのは、今年の初めに陸奥の先生にご相談した話です。以前は霊とか祟りとかその類の話は全く信じていなくて、目の錯覚かインチキだと決めつけていたのですが、いざ自分が体験してみて、この世には常識では計り知れない恐ろしい事があるのだとつくづく身に染みました。

昨年の秋、夫が東京本社へ異動となり、北陸地方某所から横浜市内へ転居しました。人混みの煩わしさは嫌でしたが、それよりも利便性が心地良く、ほどなくして都会生活に馴染みました。

(車を使わないで買い物へ行けるって、ホントに楽だな~)その日もいそいそとマンションを出ました。新居から歩いてすぐの場所にある大きなスーパーへ、買い物をしに出掛けたのです。およそ1時間後、両手にスーパーのレジ袋を提げて帰路に着き、いつもの交差点に差し掛かりました。そこで信号待ちをしている間、ふと奇妙な光景が目に入りました。 横断歩道の向こう側に小学校低学年くらいの年頃の男の子が立ち、私と同様に信号が青に変わるのを待っている様子が見えました。服装はジーンズっぽい半ズボンに白いタンクトップ1枚。いくら子供が元気だと言っても、冬の季節にそぐわぬ格好は見るからに異様でした。 それにしても、平日の昼過ぎに何をしているんだろう?学校はどうしたのかな?などとボンヤリ思いながら、そのうちに横断歩道を渡り始めたのですが、道路の向こうの男の子はまるで動く気配がなく、歩道の際に立ち尽くしたまま笑っているだけでした。道路を渡りきり、男の子とすれ違いました。するとその瞬間、小さな手が私のスカートを掴み、丸い口を開けた笑顔で見上げてきたのです。

その顔立ちをどう形容して良いのか分かりません。目鼻が小作りで幼さに溢れ、言ってみればどこにでもいる子供の顔なのですが、どことなく血が通っていない無機質な雰囲気がありました。戸惑いながら「どうしたの?」と声を掛けようとすると、相手の口が動かないまま、小さなつぶやき声を漏らしました。

「オバチャン、コレカラ、オモシロイコトガオキルヨ」

その声は子供にしてはやけにしわがれていて、まるで肺を患った老人のようでした。こちらは立ちすくんで身動きできず、無言のまま男の子を見つめ返しました。すると、“キーッ!ガッガーン!”いきなり、左手から落雷を思わせる轟音が鳴り響いたのです。私が立っていた交差点から一区画離れたT字路で、車両同士の交通事故が起きていました。左折車と直進車が衝突したようで、一方のワンボックスカーはさほどでもありませんでしたが、セダンの方の前部分は大きく潰れていました。薄い煙が上がると同時に野次馬が集まり、救急車やパトカーのサイレンも鳴り出して、にわかに騒然とし始めました。

セダンの前座席で膨らんだエアバック。その陰には血塗れになった男性の顔が見え、さらに後部では泣き喚く女性の姿も。その後、担架で運ばれた男性が瀕死の重傷であることは一目瞭然でした。

(コレ一体、どういうこと……)

しばらく呆然として事故現場を見つめていたのですが、ハッと気づいて傍らを見下ろすと、いつの間にか男の子の姿は消えていました。謎の子供が告げたのは、直後に起きたこの事故のことだったのかと気づいた瞬間、全身の毛が逆立ちました。

話はこれだけでは終わりませんでした。むしろこの日を境にして、不気味な現象が続くようになったのです。まず、事故から2日後の日曜日の夜、ベランダにタバコを吸いに行った夫がいつまで経っても食卓に戻らないということがありました。

「早くご飯、食べてよ!片付けちゃうわよ!」 業を煮やして席を立ち、ベランダのサッシを開けると、半ば放心した顔で眼下の光景に見入る夫の姿がありました。

「どうしたのよ?」
「ん?……あ、いや……最初は見間違いだと思ったんだけどさ。ホラ、あれ、変じゃないか?」
指差した先を見ると、マンションから少し歩いた信号の下に小さな黒い人影が見えました。遠目ながら白いタンクトップ姿を認め、2日前に見たあの子供だと分かりました。

「あの子、何か動きが凄く変なんだよ。ちょっと一緒に見ててよ」
同じ男の子が悲惨な事故を予言した件は、主人には黙っていたのです。私は背筋に悪寒が走るのを我慢しながら、そっとその姿を観察しました。

「ほら、また伸びた!」
主人が思わず声を上げたように、男の子の首が急に伸び上がったかと思うと、そのままスルスルと電柱に巻き付いたのです。そして次の瞬間にはまた元通り。ほんの数秒の出来事でした。それは2度、3度繰り返されました。

「なっ、気持ち悪いだろ?俺の目の錯覚じゃないよな?」
私は慌てて夫の袖を引っ張り、室内へ連れ戻しました。サッシの鍵を掛けてカーテンでピタリと塞ぐと、その途端に全身の力が抜けてフロアにへたり込んでしまいました。そして2日前の体験を正直に話したのです。

「それって、もしかして子供の幽霊ってことか?事故とかで死んだ地縛霊とか」
「分からない。ただアレが人間じゃないことだけは確かなの!」
「こんな街中に幽霊が出るのかよ。俺、もう怖くてこの辺歩けねえよ」
夫は私よりも迷信深い性質で、元から霊やUFOの存在を信じていたので、怖がり方も尋常ではありませんでした。

「おまえが都心より横浜の方が良いって言うから、わざわざここに引っ越したんだぞ。こんなことなら多摩川を渡っておけば良かった……」
「だ、大丈夫!別に私たちが恨まれているってわけじゃないんだから」
そんな言葉でなだめたものの、内心の不安と恐怖は高まるばかりでした。

その後、男の子は数日おきに姿を現しました。目撃するのは昼夜を問わず。洗濯干しや植木の水やりでベランダに出ると、時折、眼下の信号脇にぽつんと立っているのです。こちらはそれを目にした途端、素早く屋内に引っ込んで遣り過ごすことで対応していました。マンション近くの路上を歩くのも怖くて、近所のスーパーでの買い物もめっきり減りました。代わりにわざわざ車を出して、遠くの店まで出掛けるようになり、(これじゃ田舎にいた時と同じじゃない……)とぼやく日々が続いたのです。そして、そのまま1ヶ月ほど過ぎ、決定的な出来事が起こりました。

その日は木曜日で、夜になって夫から「予定していた飲み会が延期になったから早く帰る」と連絡がありました。それで遅い夕食の支度を始めたのですが、下ごしらえを終えて鍋に火を掛けた頃、コツン、コツンという異音が響くことに気づいたのです。 音は明らかにベランダから聞こえており、とても嫌な予感に襲われました。

(もしかして、すぐ外に……)

そう思った瞬間、「開けてくれ」という声とともに、玄関の呼び鈴が乱暴に鳴らされました。ひるがえって廊下を走り抜けてドアを開けると、そこには血相を変えた夫の姿が……。
「隆美、大変だっ。あの子供がこのマンションにいるぞっ。自転車置き場の所で何だか物凄く伸びてた!」
言っている意味がよく理解できず、「ちゃんと説明して!」と背広の肩を押さえると、にわかにその全身がガタガタ震え出しました。
「あ、あれ見ろ!アレ、アレ、アアアアアッ」
絶叫する夫に思わず振り返ると、いつの間にかベランダ側のカーテンが開いており、ガラス戸の向こうに巨大な子供の顔が浮かんでいたのです。

「オバチャン、コンドハココデ、オモシロイコトガオキルヨ」

その声が耳に飛び込んだのと同時に、目の前が暗くなりました。私たちが住むマンションで投身自殺騒ぎが起きたのは、その深夜でした。不吉な予言は、またしても当たったのです。その後、近隣に長く住んでいる方々に例の子供の存在についてそれとなく聞いたのですが、心当たりのある人は誰もいませんでした。

霊能者による検証コメント

同件については、当事者の森下様ご夫妻がすでに都内へ転居済みということもあり、一応の解決はしているのですが、不気味な男の子の正体は最後まで分からずじまいでした。

遠隔霊視できた範囲の事柄を申し上げると、まずこの地域には複数の霊道が、お互いに絡み合うような形で存在しています。さらに面倒なことに、エリア内の複数の寺社をつなぐレイライン(土地エネルギーの交流線)も走っているのです。しかもそれぞれを貫通している霊波動が干渉し合って乱れる形になっており、その影響がとくに強くなっているのがマンションの建物がある区画でした。

また、森下様が不気味な男の子と最初に遭遇した交差点付近にも、かなり強烈な霊気が滞留しており、ここでは次元が歪むような現象もたびたび発生しているようです。恐らくその子供も普通の人霊ではなく、歪みの隙間から飛び出してきた異界の化け物の類ではないかと推察いたしました。