本当にあった心霊話
第二十八話 肝試しの帰り道で…
[体験者] 千葉県東金市・秋山瑞羽さん・26歳・会社員
友達の紹介で恋愛相談をさせていただきました。おかげさまで問題が解決して大変満足です。お礼代わりに、若い頃に味わった心霊体験談を投稿させていただきます。地元の友達と悪ふざけで心霊スポットへ行ったのですが、その帰りに不可解な振動が車を襲いました。市街地に戻って車を確認してみたところ、ありえない場所に大量の泥がついていたのです。
肝試しで心霊スポットに行った帰り道で怖い目に遭ったことがあります。学生のころ、夏休みに里帰りして地元の友達と久々に遊んでいたら、その中のひとりが「肝試しに行こう」と言い出し、行くことになりました。
私は極度の怖がりだったので嫌だったのですが、久々に遊ぶみんなとの空気を壊したくないと思い、黙ってついていくことにしたのです。
向かった先は地元でも有名な心霊スポットの廃墟です。殺人事件があったらしいのですが詳細は知りません。夜12時を回った頃、車に乗ってその廃墟まで行きました。
男子たちが「中に入ってみよう」と言い出したので「それだけは嫌!」と拒否しました。私と、もうひとり女子が車に残り、他の人達は廃墟の中に入っていきました。
しばらくすると真っ暗闇の廃墟の屋上で、こちらに向かって手を振る人影が見えました。「早く帰ろうよ!」と返すと、その人影は引っ込み、それから数分後にみんな出てきました。「何もいなかったよ」「幽霊なんていないな」みんな特に怖がる様子もなく、そんな軽口を叩きながら車で帰路につきました。
その途中、山道を走っていた車が急に「ドン!」という振動と共に大きく揺れました。特に何もないまっすぐな下り坂だったのでとても驚きました。「狸でも轢いたのかな……」車を降り、男子のひとりが確認しましたが、特に何もありませんでした。
でも、市街地に戻って、ファミレスに寄るため駐車場に車を止めたところ、恐るべきものを見つけたのです。
車の後部に泥がべっとり付いていました。車の前側についているならわかります。でも後ろ側についていたんです。明かりをつけて確認すると、泥には何かの動物の毛のようなものが絡まっていました。
それからしばらく、私達は悪夢にうなされました。廃墟の中で恐ろしいものに追いかけられる夢です。私たちを追いかけてくるものは人ではなく、大きな熊のような姿をしていました。
「これマジで呪われたんじゃないか」と皆で話し合い、近所の神社に行ってお祓いをしてもらいました。それ以降、おかしな夢は見なくなりました。
霊能者による検証コメント
肝試しに廃墟へ訪れる方は少なくありません。しかしこれは大変危険な行為であると言えます。廃墟のような場所には陰の気が溜まっており、不浄霊の巣窟となっている場合が多いのです。また、肝試しに訪れた人々の「怖い」という念がその場所に停滞し、蓄積することで、ネガティブなパワーをより増大させることとなります。
心霊スポットの多くは、その土地自体の因縁ではなく、訪れる人たちの恐怖の念を吸い込んで不浄霊の巣窟と化しているのです。昼間に行くならまだしも、夜に行くのは非常によろしくありません。
すでに全員お払い済みとのことで、念のため霊視もしましたが特に悪質な霊の気配は感じられませんでした。ですが今後、そういった場所には絶対に足を運ばないよう注意して下さい。