第二十九話 私にしか見えない友達

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本当にあった心霊話

第二十九話 私にしか見えない友達

[体験者] 大阪府吹田市・吉崎朝香さん・40歳・主婦

些細な相談をさせていただき、霊視で解決いたしました。感謝いたします。ホームページを改めて眺めていたところ不思議な体験談を投稿するコーナーがありましたので、拙筆ながら幼いころ体験したことを書かせていただこうと思います。昔、“りっちゃん”という友達がいたのですが、“りっちゃん”と遊んでいる姿を目撃した人は、誰もいないのです。

私にしか見えない友達

幼い頃、私にしか見えていない友達がいました。名前はりっちゃんと言います。りっちゃんは7~8歳くらいの女の子で、いつも近所の公園にいて、よくふたりでおままごと遊びをしていました。幼い女の子がふたりで遊んでいるなんて、今考えると危険ですが、当時は他にもいろんな子供が公園にいたし、おおらかな雰囲気だったので、親も特に何も言いませんでした。

ある日、私はいつものようにりっちゃんと公園で遊んでいました。それで夕暮れ時になったので、バイバイして家に帰りました。すると母親に「どこで遊んでたの?」と聞かれたので「近所の公園でりっちゃんと遊んでた」と素直に答えました。しかし、母親は「あんた公園にいなかったわよ」と言い出したのです。なんでも、30分ほど前、買い物帰りにその公園を通りかかり、私がいると思って探したそうですが、どこにもいなかったそうです。「でも私は公園にいた」と何度も言いましたが、母親は私が嘘をついていると思ったらしく、怒り出してしまいました。なぜ怒られているのか全くわからなかった私は、大泣きしてしまいました。

でも、それからも同じような出来事が何度かありました。小学校のクラスメートとその公園で待ち合わせした時、たまたま早く着いてしまって、どうしようか悩んでいたら、りっちゃんが一人でいたんです。「友達が来るまでりっちゃんと遊んでいよう、来たら3人で遊ぼう」と思い、りっちゃんと遊び出しました。でも、その友達は夕暮れになっても姿を現しませんでした。そして翌日、私はちょっと怒りながら友達になんで昨日公園に来なかったのか質問しようとしたら、向こうから「なんで公園に来なかったの?」と苛立ち気味に言われたのです。「ずっと公園にいたよ!」と言いましたが、その子は「何度も探したけどいなかった」と言って聞きませんでした。

りっちゃんはそれからしばらくして公園に来なくなりました。どこかへ引っ越してしまったのかもしれないと寂しい気持ちになりました。でも、今考えるとおかしなことが多いんです。なぜりっちゃんと遊んでいる時「公園にいなかった」と言われたのか。もしかしてりっちゃんはこの世のものではない存在で、私は近所の公園とは別の次元に迷い込んでいたのかもしれません。

霊能者による検証コメント

「神隠し」の事例として貴重な体験です。幼い子供がふとした瞬間に現実とは異なる世界に迷い込んでしまうことは度々あります。その際には、人間によく似た何かに手を引かれて行くことが多いようです。

同じような伝承が世界各所に点在しています。いただきましたお話をその通りに解釈いたしますと“りっちゃん”という子供は、人間ではなく、妖精や妖怪、神様の類でしょう。“りっちゃん”と遊んでいた時、ご投稿者様はこの世界と隣り合う別の次元の世界へと迷い込んでいた可能性があります。

別世界に迷い込んでそのまま帰ってこられなくなってしまう人も多く、そういった事例は「神隠し」と言われます。ご相談者様が何度も別世界に入り、元の世界に帰ってこれたのは、とても幸運なことだったと言えるかもしれません。