本当にあった心霊話
第五十五話 自殺者の霊に憑かれて…
[体験者] 神奈川県川崎市・岡智菜さん・28歳・会社員
占いやスピリチュアルは前から好きでしたが、自分自身に霊感はないと思っていました。今まで不思議な経験をしたこともなかったし、不思議な感覚とも縁がなかったからです。でも先日、はじめて心霊体験に遭いました。飛び降り自殺の現場に偶然居合わせてしまったことがきっかけでした。霊感のある方には日常茶飯事なのでしょうが、衝撃的でした。
飛び降り自殺の現場を偶然目撃してしまいました。出勤のため会社に向かって歩いていたら、後ろで大きな物音がして、振り返ったら飛び降りた人が倒れていたんです。震える手で救急車を呼びましたが、それから怖くなってすぐ逃げてしまいました。そしてそのまま会社に出勤しました。あまりに異常事態が起きると逆にそれがなかったことみたいに日常と同じ動作をしたくなるものです。私も、朝に自殺の現場を見てしまったことをなかったことにしたかったんだと思います。でもやっぱりその日はおかしなことが起きました。その日ずっと背後に気配がするんです。お風呂に入る時も鏡ごしに一瞬血まみれの人が見えた気がしましたが、必死に気のせいだと思い、強引に寝ました。
翌日、同僚の子が妙なことを言ってきました。朝からちらちら見られているなとは思っていたんですが、お昼休みに「あの、何かありましたか?」と言われたんです。なんでも彼女、ちょっと霊感があるみたいで、事情を話したところ、私にその自殺者の霊が私に憑いているというのです。「どうすればいいの」と泣きつくと「縁の薄い霊なら憑依されても2~3日で離れていく」とのこと。気にしないのが一番とのことでした…。それからしばらくは妙な感じがしましたが、彼女の言う通り気にしないでいたら気配は消えました。
同僚の彼女は霊感があるそうですが、霊を祓える力はないそうです。なのでイヤな感じの霊を見かけたらなるべく避けるようにして、それでも憑いてこられた場合は「無視するしかないです」とのこと。彼女は日常的にこういう体験をしているのね…と思いました。
霊能者による検証コメント
霊感のある同僚さんの対応策は大変正しいものです。除霊や浄化の力がない方が下手に幽霊を刺激すると怒り狂って霊障が深刻化する可能性があります。霊に憑かれているかもしれない、と思った際の一番の対応は“気にしないこと”なのです。しかし、中には気にしない素振りをしても延々憑いてくる危険な霊がいます。性質の悪い霊体に憑かれた場合は、その道の専門家である霊能者に依頼されるのが得策と言えるでしょう。