三十歳を過ぎた頃からいわゆる婚活を始めたのですが、なかなか良い相手と巡り会えず、神頼みのつもりで電話占いの鑑定を受けました。相談させてもらったのは納神先生でした。HPのプロフィール欄を読んで、迷うことなくこの先生を指名しました。

電話がつながると挨拶もそこそこに霊視が始まったのでちょっと面食らいましたが、これが納神先生の鑑定の流儀とのことでした。まず客側の心理を霊能力で読み取って、その悩みの内容を先生の側から先に提示することで霊能者としての実力を認めてもらい、安心してもらうのが目的だと言っていました。

実際、先生に指摘された私の相談内容は完全に的中していました。「結婚を望んでいるけれど良い相手が見つからずに悩んでいるのですね。いつ頃、結婚できるのか。相手はどんな人物なのかについても知りたいということですね」私が電話口で「その通りです」と頷くと、先生は引き続き霊視に入りました。

「結婚運を引き寄せるには、まずあなた自身のイメージチェンジが必要ですね。あなたは普段、黒や茶系の服を好んで着ているでしょう。それをピンク系とオレンジ系に替えてください。それからメイクの方もなるべく明るめに、こちらもピンク系を強調したものにしてください。今、私が言った通りにイメージチェンジをすると、仕事関係の男性からアプローチされると思います。それがあなたの運命の人です。どうか頑張ってくださいね」 そう言うと先生は、三日以内に赤い糸を引き寄せる特別な祈祷もしておくと約束してくれました。

正直、服装やメイクぐらいで結婚運が良くなるのかな…と半信半疑ではありましたが、とりあえず先生のアドバイスに従うことにしました。今まで着ていた服を総チェンジするくらいの勢いでピンク系とオレンジ系が入ったアウターやインナーを買い込み、メイクの方もファッション雑誌のコスメ記事などを参考にしながらピンクを積極的に取り入れました。

そんな風にイメージチェンジが完了して一ヶ月ほど経った頃でしょうか、ある日、勤務先の部署の接待要員として駆り出される機会が訪れました。私と上司、取引先の部長さんと課長さんの四人で食事をすることになったのですが、その料亭で課長さんからこっそりと声を掛けられ、プライベートのメアドと携帯番号を交換しました。その人はもろに私の好みのタイプだったので、何の抵抗もありませんでした。また先生からもらったアドバイスのこともあったので、もしかしたらその人が自分の運命の相手かもしれないという気持ちも強く働いていました。

後日、その彼からのメールで食事に誘われ、初デートをしました。相手はもちろん独身。会話も弾んで意気投合し、とても楽しい時間を過ごすことができました。その後、順調に男女交際へと発展し、ついに今年の夏、彼と結婚することができました。納神先生に相談したのは一度きり。それなのにここまでスピーディに自分の願いが叶うなんて、まるで夢のようです。

先生にはお礼を申し上げなくてはいけないと思いつつ一年以上経ってしまいましたが、今度、あらためて鑑定予約を取り、結婚の報告をしたいと考えています。

【埼玉県草加市　美鶴さん（32歳）】