真光先生へのご相談は、今回で２回目となります。初めての鑑定は一昨年の秋、私のことを可愛がってくれていた母方の祖母が亡くなった頃です。たまたま目にした雑誌の広告記事を頼りに電話での口寄せを依頼し、四十九日を過ぎたばかりの祖母の霊を呼び出していただきました。ほんの数分ほどの短い会話でしたが、祖母から色々なメッセージが降りてきて、大半は私が幼かった頃の思い出に関することでした。家族以外の誰かがそのような情報を知るはずはなく、（ああ、これが本物のイタコの口寄せ！）と、驚きとともに深く感動しました。そのようなわけで先生の実力はすでに存じ上げていたので、今回は最初から安心してご相談することができました。

私には半年近くの付き合いとなる恋人がいるのですが、その男性との関係で気になる出来事が起きたのです。

彼は勤め先の同僚で、お互いの所属部署は違います。会社の創立記念の際に会話をする機会があり、それをきっかけに交際が始まりました。しかし、うちの会社は社内恋愛禁止の不文律があるため、仲をおおっぴらにすることができず、デートや食事の際には非常に気を遣っていました。

その週末の夕刻も、会社の所在地からなるべく離れた土地にあるレストランで一緒に食事をしていたのですが、店からの出際にいきなり声を掛けられ、振り向くと同じ部署内で顔を合わせている女性同僚Aがいたのです。思い掛けないことにどぎまぎしていると、向こうもすぐに事情を察したらしく、「大丈夫！口は堅いから！」と言ってくれたのですが翌週、私と彼に関する噂が社内で流されていることを知ったのです。

私は当然、Aを問い詰めました。でも「自分は誰にも言っていない」の一点張りで、最後には逆ギレされて険悪な雰囲気になってしまいました。

一連の事情を説明すると、やがて真光先生は「そのAさんは犯人ではないと思います」とおっしゃいました。「私には別の人物の姿が見えています。年の頃は40代半ば。小柄で大人しそうな雰囲気の女性です。チェーンが付いた銀縁のメガネを掛けているようなので、その特徴を手かがりにすればすぐに特定できると思います」と言われ、その夜はいったんそこで終えて、鑑定の結果を彼にも伝えました。すると「それ、もしかしたら俺と同じ部屋でデスクを並べている、Bという先輩社員ではないか」と……。彼の話によると、このBというのは部署の古株で、異動したばかりの頃に何度かモーションを掛けられたことがある、とのことでした。そこで新たに判明したこの事実を、再び真光先生にお話ししたところ、「噂を広めたのはその人で間違いないです」と断定され、念の力で噂の拡散を止めるという緊急処置を施していただきました。

翌日、Aには丁重に謝罪し、何とか険悪な関係を修復することができました。また、おかげさまでお願いした呪術も効いたようで、その後は噂も次第に立ち消えとなり、上司からの注意や叱責も一切ありませんでした。

【埼玉県加須市　牧子さん（30歳）】